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コラム COLUMN

大谷も大投手の仲間入り!?高卒3年目で開幕投手を務めた男たち タイムリーdata vol.22

多田 周平

 日本ハムの栗山英樹監督は2月20日、今季の開幕投手を大谷翔平に決めたと発表しました。昨季はチーム最多の11勝を挙げており当然にも思えますが、まだ高卒3年目の20歳。大抜てきともいえるでしょう。今回は、過去に高卒3年目以内で開幕投手を任された投手について紹介します。

江夏、桑田、松坂、ダルビッシュ・・・。錚々たる顔ぶれが並ぶ!


 ドラフト制度以降、大谷同様に高卒3年目以内に開幕戦に投げたのは右記の13例で、大谷が10人目(14度目)となります。前年にチーム最多勝の投手が投げるケースが目立ちますが、割合としてはパ・リーグの選手が多く、特に日本ハムは前身の東映を併せて過去5度と球団別で最多。今回の大谷を含め、他球団に比べて柔軟な対応を見せる球団であることがうかがえます。

若さだけでは勝つのは難しい!?


 次に上記投手たちの開幕戦の結果を見ましょう。勝利を挙げたのは9人中2人(3度)だけと、苦戦が続いています。1968年にシーズン401奪三振の日本記録を樹立した江夏豊は、翌年の開幕マウンドでも9回1失点12奪三振と申し分ない投球を見せましたが、味方打線が点を取れずに敗れています。

 近年では東京ドームのこけら落としとなった一戦で敗れた桑田真澄や、21世紀最初の敗戦投手となってしまった松坂大輔、ズレータに満塁弾を浴びて勝利を手放したダルビッシュ有など、白星を挙げていません。大谷には1986年の津野浩以来、29年ぶりの記録に期待がかかります。


 ちなみに開幕戦で完封勝利の快投を演じれば、2010年のオリックス・金子千尋以来。球団では08年のダルビッシュ以来3人目(4度目)となります。岩本、ダルビッシュといった当時のエースに肩を並べる結果を残すことはできるでしょうか。

たとえ勝てなくても・・・


 最後に若き開幕投手たちが、そのシーズンにどんな成績を残したかを見ましょう。前述した江夏は前年を下回る15勝でしたが、自身初の最優秀防御率のタイトルを獲得。松坂も00年には2年連続の最多勝、翌01年は沢村賞に輝いています。

 そして大谷にとって日本ハムの先輩にあたるダルビッシュは、MVPの受賞に加え、球団初の沢村賞に輝く大活躍。さらにこの年から海を渡る11年まで、5年連続防御率1点台の快挙を達成と、球界のエースへと飛躍する大きなきっかけとなったシーズンとなりました。さらに翌年の開幕戦では同じロッテを相手に完封と、強烈なお返しを見せています。

 過去2年は野手として開幕戦に出場しましたが、初めて投手として出場する今季。相手の楽天には通算2勝1敗の成績ですが、本拠地・札幌ドームでは勝っておらず過去の成績を払拭できるかにも注目です。開幕戦の結果はもちろん、シーズン中にどんな活躍を見せてくれるのか。2015年の大谷の活躍が今から待ち遠しいです。