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コラム COLUMN

阪神が予測値以上の結果を残し続けるためのポイント

金沢 慧

ポジション別の得失点貢献度

 交流戦も終わり、23日からペナントレースが再開する。今回のテーマは阪神のリリーフ陣に関するものなのだが、交流戦がすべて終了した区切りのタイミングでもあるので、首位チームの戦力分析から話を始めたい。
 セ・リーグは広島が41勝25敗の勝率.621、パ・リーグは楽天が40勝20敗の勝率.667で首位を走っているが、両チームはどのような強みを武器にシーズンを戦っているのだろうか。ポジション別の得失点貢献を示したグラフで見てみよう。

 このグラフはリーグ平均と比較して、ポジションごとに攻守でどの程度得点増、失点減に貢献しているのかを表したもので、0であればリーグ平均と同じ程度、プラスであればリーグ平均より良い成績であることを表している。
 グラフから分かるように、首位の2チームはともにマイナス要素が少なく、どのポジションでも強みを出していることが分かる。中でも、広島は主に丸佳浩が守るセンター、鈴木誠也が全イニングに出場しているライト、さらには先発で大きなプラスを得ていることが分かる。特に先発陣はチームのレジェンド・黒田博樹が抜け、昨年沢村賞を獲得したジョンソンが不調で離脱するという状況の中で高い数値を残している。ここまでは、シーズン前に予想できた以上の結果といえるだろう。
 一方、昨年の5位から一気にジャンプアップしている楽天は、西武から獲得した岸孝之、エースの則本昂大に加え、美馬学がキャリアハイのペースで活躍していることもあり先発陣のプラス貢献が大きくなっている。また、野手は2年目を迎えた茂木栄五郎やペゲーロの貢献度が高く、ショートやライトがチームの強みとなっている。ただ、広島に比べると野手は突出していないポジションも多く、先日ケガで登録を抹消された茂木が戻ってくるまでは、ロースコアで辛抱する戦い方も必要となるだろう。

突出しているポジションは?

 最初のグラフに描かれていた12のポジションにおいて、リーグ内でどれだけ突出した貢献度を残していたのかをランキングにしたものが上の表だ。なお、得点貢献度はあくまでもリーグ内でのポジション別に算出した相対評価なので、広島の中堅手が最も貢献しているという意味のランキングではない。あくまでも、広島の中堅手はセ・リーグの他の中堅手に比べて突出した貢献度を残していて、その突出具合が際立っているということである。
 ランキングのトップ10を見ると、首位の広島と楽天は2ポジションずつ、セ・リーグ2位の阪神は1つ、パ・リーグ2位のソフトバンクから2つと、各リーグ上位2チームで7/10を占めている。
 一方、ランキングの下位に目を移すと、主力選手が昨季と比べて大きく成績を落としていたり、若手に出場機会を与えている途中だったり、元々短所と認識されて補強を行ったもののうまく機能していないポジションが並んでいる。すでに一部補強の動きが見られているが、一塁やレフト、さらには投手など外国人の獲得が比較的しやすいポジションに関しては、各球団の動向に注目しておきたい。

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