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コラム COLUMN

パ・リーグ得点力ツートップの対照的な個性に迫る! タイムリーdata vol.34

小林 展久


 今季は各チームともロースコアの展開が多く、昨季より得点力は下がっています。そんな中、リーグツートップの得点力を発揮しているのが、日本ハムとロッテ。この2チームはどういう形で得点しているのでしょうか。(データは4月24日終了時点)

走者を出した場面で真価を発揮

 得点を挙げるには走者をホームに迎え入れる必要がありますが、日本ハム、ロッテの両打線は、ともに走者を置いた場面で力を発揮しています。日本ハムは走者なしの場面より、走者を置いた場面でのホームランが多く、これはリーグで日本ハムだけ。本塁打で記録した打点ではリーグで頭一つ抜けており、効果的な一発で得点を積み重ねているようです。
 一方のロッテは、走者がいる場面での高打率が特長。本塁打数はリーグ最下位ながら、現在打点でリーグ最多タイのクルーズを筆頭に、チャンスをものにする打撃で多くの得点を奪うことができています。

打席でのアプローチは対照的な両打線

 得点力に関してはやや手段が違うものの、走者を置いた状況で強さを見せる両チーム。ですが打席でのアプローチは、全く異なっているようです。1打席あたりにどれだけ球数を投げさせたかを表すP/PAという指標で、最多が日本ハム、最少がロッテでした。この数値から読み取れるチームの特徴とは何なのでしょうか。

待球型の日本ハム打線

 前述のP/PAや、スイング率からも分かるように、日本ハムはリーグで最もバットを振ってこないチームです。これはボール球に対しても同様の傾向で、ボールゾーンの球を振らない打者が日本ハムにはそろっています。

 特に1番で起用されることの多い西川遥輝は際立った存在でしょう。打率は.219とあまり高くありませんが、出塁率はチームトップの.390。投手に多くの球数を投げさせ、ボール球には手を出さずに四球を選び、塁に出れば足を絡めた攻撃でチャンスを広げています。後ろには中田翔ら長打の期待できる打者が並んでおり、粘って出塁した走者をホームランで返す野球が、日本ハム打線のカラーといえそうです。

積極スイングのロッテ打線

 対照的に、ロッテはP/PAがリーグで最も少ないチーム。1打席あたりの球数が少ないと、淡泊な攻撃に映るかもしれませんが、2ストライクに追い込まれる前に打ちにいくことが、奏功しているといえます。その代表的な選手が、今江敏晃です。ロッテ打線の中でもひときわ早いカウントでの勝負を好み、追い込まれる前のスイング率はリーグ2位の47.2%です。現在打率3割をマークと結果も出ており、さらに今江の前後を打つことが多いクルーズも得点圏で打率.458と好調。彼らの連打が、ロッテ打線の得点パターンとなっています。

 ボールを選びながら出塁し、一発で大量点を稼ぐ日本ハム打線。かたや積極的に打ちにいき、結果を残しているロッテ打線。両軍とも高い得点力を誇っていますが、打席での姿勢は対照的でした。このまま、両チームが好調を維持するのか、今後も注目していきましょう。