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コラム COLUMN

160キロに驚かなくなる日は近い

佐藤 優太

開幕前にして大台目前

 3月29日、2019年のプロ野球がいよいよ開幕を迎える。オープン戦を振り返ると、ドラフト入団の高卒新人ではリーグ初の2本塁打を記録した小園海斗(広島)や、12球団最多の22安打をマークして球団の新人記録を塗り替えた木浪聖也(阪神)といったルーキー勢に加え、打率.388でオープン戦首位打者に輝いた楠本泰史(DeNA)、4本塁打を放ちメキシコとの侍ジャパンシリーズにも出場した村上宗隆(ヤクルト)など、フレッシュな顔ぶれが活躍を見せた。順位に目を向ければ、昨年の日本シリーズで相まみえた広島とソフトバンクがワンツーフィニッシュを果たしており、今季も優勝争いをけん引しそうな予感を漂わせている。

 そんな多くの話題を残したオープン戦の中でも、今回は球速に注目したい。というのも、基本的には開幕前の調整段階であるこの時期に、ピークを迎えているかのようなスピードをたたき出した投手が多く見られたからだ(表1)。とりわけ、千賀滉大(ソフトバンク)と国吉佑樹(DeNA)は大台目前となる159キロをマークし、ともに自己最速を更新。ドラフト1位ルーキーの甲斐野央(ソフトバンク)も、東洋大時代の最速とされる159キロにあと1キロまで迫り、その剛腕が本物であることを証明した。

 3月に160キロ近いスピードを出すのは、並大抵のことではない。というのも、一般的に春先は球速が最も出にくい時期だからだ。図1は過去5年間のNPBを対象に、10日ごとのストレート平均球速の推移を表したものだが、開幕直後は最も球速が遅く、そこから6月下旬頃まで上昇を続け、以降は比較的安定していく傾向が読み取れる。つまり、千賀、国吉、甲斐野がこの傾向通りにシーズンを送れば、160キロに到達するのはもはや時間の問題といっても過言ではないのだ。では、オープン戦からこれだけのスピードボールを投げる投手が続出した背景には、何があるのだろうか。

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