TODAY'S HOT
  • 2005年4月24日 古田敦也(ヤクルト)が通算2000安打を達成。 (vs.広島)
  • 1954年4月24日 田中文雄(近鉄パールス)が1試合最少投球数(=68)を達成。 (vs.南海)
  • 1999年4月24日 金本知憲(広島)がサイクルヒットを達成。 (vs.中日)
コラム COLUMN

パワーカーブにはフライを減らす効果がある

金沢 慧

 「カーブは本塁打を打たれづらい」

 昨年末からシーズン開幕前にかけて、いくつかの野球関連メディアでカーブをテーマに話をする機会があった。
 「カーブが本塁打を打たれづらい」ことを示す根拠は、この数字だ。

 ストライクゾーンに投げた球がどの程度のペースで本塁打なるかを表したもので、過去10年で見ると、最も本塁打になりづらい球種はカーブだと分かる。

■カーブには多彩な種類がある

 ただし、カーブは種類が豊富だ。上の図は横軸にストレートの平均球速、縦軸にカーブの平均球速をとったもので、プロ野球の投手が投げるカーブの多様性を示している。

 例えばディクソン(オリックス)のストレートとカーブの球速を比べると、ストレートが144.8キロなのに対し、カーブの球速は133.2キロとなっている。ストレートに対するカーブの球速比率は92%で、速いタイプのカーブだ。反対に澤田圭佑(オリックス)はストレートが140.7キロでカーブが95.0キロ。球速比率は68%と、遅いタイプのカーブを操っている。また、日本ハム時代の大谷翔平とサファテ(ソフトバンク)を比べると、ストレートは大谷の方がやや速いが、カーブはサファテの方が10キロ以上速い。西武時代の牧田和久と山中浩史(ヤクルト)というアンダースロー同士で比べても、ストレートは牧田の方が速いのに、カーブは山中の方が10キロ以上速いという特徴もある。

 握りを見ても、例えばディクソンのカーブは「ナックルカーブ」という人さし指を立てて握るタイプであるなど、さまざまだ。「カーブが本塁打になりづらい」とはいったものの、本来は「本塁打になりやすいカーブ、なりづらいカーブ」があるはずである。

――この記事の続きは「BASEBALL GATE」でご覧ください。