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コラム COLUMN

巨人が阪神戦1000勝!両軍の戦いを振り返る タイムリーdata vol.30

新井 雄太

 2015年4月4日、巨人が阪神戦1000勝という大きな記録を打ち立てました。カード別の対戦成績で1000勝の大台到達はプロ野球史上初の記録です。
 沢村栄治によるプロ野球史上初のノーヒットノーラン、長嶋茂雄がサヨナラホームランを放ったプロ野球初の天覧試合、甲子園でのバックスクリーン3連発など、両軍はプロ野球史に残る名勝負をこれまで何度も繰り広げてきました。
 今回のタイムリーdataでは、“伝統の一戦”とも呼ばれる巨人-阪神の戦いの歴史を振り返りたいと思います。

 あらためて対戦成績を見てみましょう。2015年4月5日終了時点では巨人の1001勝778敗67分となっています。1936~49年の1リーグ時代はわずかに巨人が負け越していましたが、2リーグ制となった50年以降は大きく勝ち越します。
 50年代は負け越しが1度もなく、阪神に対して大きな差をつけます。62年に12勝14敗2分で2リーグ制後は初の負け越しますが、その後も巨人の優勢が続きます。圧巻は90年代で圧倒的な成績を残していることが分かると思います。この時期は巨人の戦力が充実していた以上に、阪神のチーム事情が非常に苦しい時期でした。阪神はこの期間でAクラスは92年のみ、最下位が6度とチーム状況が対戦成績にも表れていたようです。

 こうして巨人優位のピークを迎えますが、2000年代には一転して阪神が初めて勝ち越した年代になりました。リーグ優勝した2003年が大きなきっかけになったようです。10年以降はまた巨人が優位を保っていますが、以前までと比べるとそれほど大きな差ではありません。
 このように近年は割と競り合う関係にありますが、やはり50年代から90年代までの対戦成績が1000勝に大きく影響しているといえそうです。

 巨人の現役投手で屈指の阪神キラーが内海哲也です。通算115勝のうち21勝が阪神戦で挙げた勝ち星です。防御率1点台を記録することも少なくないようで、通算防御率も2.50と非常に安定しています。
 一方、阪神の現役投手で巨人キラーと呼ばれているのは能見篤史です。巨人戦8連勝を記録した実績があり、通算で18勝を挙げています。14年は打ち込まれる姿が少し目立ちましたが、巨人の強力打線を相手に奮闘しているといえるでしょう。

 ちなみに両左腕同士の投げ合いは過去に7試合あります。結果は能見が6勝0敗、内海が0勝5敗と明暗がくっきりと分かれています。


 2015年は巨人が2勝1敗とまずは勝ち越しスタートとなりました。とはいえ、シーズンはまだ始まったばかりです。今季の伝統の一戦ではどんなドラマが繰り広げられるのでしょうか。

※文中、表のデータは2015年4月5日終了時点