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コラム COLUMN

山田哲人三冠王&トリプルスリーへの道 タイムリーdata vol.55

齊藤 亮太

 ヤクルトに所属する山田哲人が絶好調です。8月21日から22日にかけて、4打数連続となるホームランを記録。本塁打数だけでなく打率、打点を一気に伸ばし、NPBでは11年ぶりとなる三冠王が見えてきました。現状では本塁打数でリーグトップに立っている山田ですが、打率でトップの川端慎吾とは5厘差で、打点でトップの畠山和洋との差も4。チャンスはあるといっても良さそうです。(※データは8月26日終了時点)

 山田が達成できそうな記録は三冠王だけではありません。盗塁数も26を記録しており、2002年の松井稼頭央以来となるトリプルスリーも見えてきました。トリプルスリーと三冠王をともに達成した選手は過去にいません。もし達成できれば、我々は歴史の目撃者となることでしょう。

 では今回の山田のように、過去に三冠王を獲得するだけのバッティングと、多くの盗塁を重ねるスピードを兼ね備えた選手はいたのでしょうか。表は歴代三冠王の盗塁数をまとめたものですが、ご覧のとおり、今まで三冠王を獲得した選手で、2ケタ盗塁を決めた選手はいません。もし山田が三冠王を獲得すれば、過去の選手の中で最も盗塁が多い、俊敏さを備えた三冠王といえるでしょう。

 歴代三冠王と比べると群を抜いて盗塁数が多いことが分かりましたが、トリプルスリー達成者と比べてみるとどうでしょうか。盗塁成功率で比較してみると、山田はここまで.867と、歴代達成者の中でも比較しても非常に優れた数値であることが分かります。今後、盗塁を重ねていく中で、成功率が下がることもありえますが、簑田の.897をも上回る成功率を記録することも起こり得るでしょう。

 過去の三冠王と比べても盗塁数が多く、トリプルスリー達成者に引けを取らない盗塁成功率を誇る山田。三冠王もトリプルスリーも夢ではないどころか、40-40(フォーティー・フォーティー)達成まで期待はふくらみます。これは、40本40盗塁を同時に達成することで、日本ではまだ誰も成し遂げていません。メジャーではホセ・カンセコやバリー・ボンズなどが達成していますが、山田はこのラインにも到達してしまうのでしょうか。これからの山田のさらなる活躍に期待したいところです。