TODAY'S HOT
  • 1980年4月20日 ソレイタ(日本ハム)が1試合最多打点(=10)を達成。 (vs.南海)
  • 1980年4月20日 ソレイタ(日本ハム)が1試合最多本塁打(=4)を達成。 (vs.南海)
  • 1999年4月20日 五十嵐亮太(ヤクルト)がプロ初登板を記録。(vs.中日)
  • 1999年4月20日 イチロー(オリックス)が通算1000安打を達成。 (vs.日本ハム)
コラム COLUMN

優勝確率0%から復活なるか タイムリーdata vol.46

新家 孝麿

 セ・リーグでは近年まれに見る混戦が繰り広げられています。交流戦でリーグ全体が大きく負け越したことで、先月23日には全チーム貯金なしという史上初の珍事も起こりました。さて今回はそんな前半戦の中でも、間違いなくリーグを盛り上げたDeNAに、スポットを当ててみたいと思います。(※文章・表中の数字はすべて7月1日終了時点)

優勝確率0%のデータ

 開幕から好調を維持していたチームは、交流戦からリーグ戦にかけてまさかの12連敗と失速。歴代優勝チームでシーズン10連敗以上した例はなく、データ通りならば17年ぶりの優勝は早くも閉ざされたといえます。しかし、チームはまだ首位と2ゲーム差。諦めていないファンのためにも、DeNAがジンクスを打ち破るために必要なことを探りたいと思います。

キーワードは“勢い”

 DeNA浮上のカギは“勢い”にあります。それを象徴するデータとして、今季カード初戦に勝利すると、その後の同カードは7割近い勝率を記録。反対に勝利できなかった場合は、同.346と極端に数字が落ち込みます。今季はカード初戦が2戦目以降に大きな影響を与えていることは明らかです。6月23日の巨人戦(東京ドーム)で連敗を12で止めると、その勢いのままに翌日も連勝。完全に息を吹き返したかに見えましたが、次カードの阪神戦ではあっけなく連敗。まさに今季のチームを物語っているようでした。

 しかし、そのカード初戦で強さを発揮できていないのが現状です。12連敗中の1分3敗が大きく響いており、勝率.462はリーグ4位タイ。参考までに、昨季優勝した巨人はカード初戦を、32勝23敗1分と大きく勝ち越しました。混戦の今季は他チームから後れをとらないためにも、初戦に勝利し3連敗の可能性を消すことは非常に重要といえます。

“逆転のDeNA”を忘れろ!

 今季のDeNAは逆転勝利が印象的です。先制された試合の勝率はリーグトップの.356と、中畑監督が目指すあきらめない野球が実を結んでいるようです。しかし、浮上のためには“逆転のDeNA”の展開にならないことが大事。ここまで苦手としているカード初戦の内訳を見ると、先制9回に対して、先制された数は倍の18回。先制できるかは勝敗に大きく関わってくるだけに、いかに先行逃げ切りの形をつくれるかが、今後のポイントとなりそうです。

久保と心中か。それとも…

 では、最後にカード初戦の先発投手成績を見てみましょう。今季のDeNAで唯一、カード初戦のみに登板しているのが久保康友です。2日前の中日戦(那覇)では今季完封勝利で見事期待に応えました。しかしカードの頭は他チームもエース級を登板させる可能性が高い中、これまでの投球では不安は拭えません。また井納山口ともに、カード初戦では力を発揮できてないことが分かります。カード初戦以外の成績を見ると、ベテラン・三浦が防御率2.77と好成績を残しており、代わって連戦の頭を任される可能性は十分にあるでしょう。中畑監督は今後、久保と心中するのか、あるいはローテーションの再編成を行うかは重要なポイントになりそうです。浮上のカギを握るDeNAの初戦に、ぜひ注目してみてください。