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コラム COLUMN

メジャー移籍決定!前田健太、成長の歴史 タイムリーdata vol.74

小林 展久

 2016年1月7日、ポスティングシステムによるメジャーリーグ移籍を目指していた広島・前田健太のロサンゼルス・ドジャースとの契約が正式に発表されました。今回のコラムでは、活躍の場をアメリカに移す前田の一軍デビューから現在に至るまでの成長と、今後の課題について書いていきます。

初の沢村賞を受賞した2010年の変化

 プロ入り2年目で一軍デビューし、翌年には193イニングを投げてローテーションの柱となった前田ですが、最初の劇的な変化は2010年に訪れます。ストレートの平均球速が2キロ上昇し、被打率は1割近く改善。さらに現在の前田の代名詞といってもいいスライダーも、この年から投球の軸となっています。同年はこの2球種を中心に開幕から圧倒的なピッチングを披露。タイトルを総なめにし、沢村賞を獲得しました。

ゴロを打たせる投球を可能にしたツーシーム

 次に前田の投球に変化が訪れたのは2012年です。ストレートの割合が減少し、代わりにゴロを打たせやすいツーシームが増加。11年以前はフライボーラーの傾向のあった前田ですが、12年以降はゴロの割合が増え、リーグ平均を上回るようになっています。昨季はリーグ2位の206回1/3を投げながら、被本塁打はわずか5本。長打の可能性の低いゴロを打たせるピッチングが、功を奏した1年となりました。

対左打者への不安材料

 しかし、そんな前田にも弱点があります。右打者には内角のツーシーム、外角に伝家の宝刀・スライダーという組み立てで強さを発揮するものの、左打者への対応には苦戦中。昨季は右打者を被打率.160と抑えたのに対し、左打者には同.274と差が顕著になりました。
 まず考えられるのが、ストレートの制球の乱れです。近年速球は左打者の外角にツーシーム、内角にはストレートという配球が増えてきている前田ですが、その内角を狙ったボールが真ん中に入る傾向が出ており、痛打を浴びるシーンも見受けられます。

 次に挙げられるのが、決め球の精度の低下です。左打者には内側に入りやすいスライダーを投げにくいため、チェンジアップを用いる前田ですが、同球種はここ2年打ちやすい高さに浮くケースが増えています。13年から左打者に対しチェンジアップの奪空振り率が17%、10%、8%と年々減少しているのも、低めへの制球力低下が影響しているかもしれません。
 直球、変化球ともに甘い球が増えていることが、被打率上昇の要因といえるでしょう。この左打者への対策が、今後のキャリアのカギを握ると考えられます。

 昨季自身2度目の沢村賞に輝き、アメリカに渡る前田ですが、身体検査で異常が発見されたという報道もあり、順風満帆とはいっていません。2014年にはスプリットの習得を目指すなど、さらなる進化に余念のない前田。メジャーリーグの舞台でもピッチングを変え、アジャストできるでしょうか。日本のエースの今後に注目です。