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コラム COLUMN

外国人打者に与えられる活躍までの“猶予”

山田 隼哉

簡単なようで、簡単ではない

 プロ野球のシーズンを戦う上で、外国人選手の存在は重要な要素のひとつだ。選手一人の力でチームの順位が大きく変わることはないものの、短期間で打線の長打力を向上させたいときなどは、ドラフトで獲得した若手を育成するよりも、パワーのありそうな外国人選手を獲得する方が手っ取り早く済むことが多い。

 だが、当然ながら獲得した外国人打者が期待通りに活躍するとは限らない。特に、日本での実績がない新規の獲得選手は、比較的コストを抑えやすい反面、実力は未知数な部分が多く、成功するかどうかはギャンブル的な要素が強い。

 今シーズン新たに来日した14人の外国人打者の成績を見ても、自信を持って活躍したと言えるのはゲレーロ(中日)、ロメロ、マレーロ(ともにオリックス)の3人くらいだろう。慣れない環境の中で、しかも対戦経験の少ない投手ばかりを相手にしながら結果を残すのは、決して簡単ではないということが分かる。

 それだけに、ゲレーロのような“当たり”の助っ人に恵まれたときは、球団にとっても喜びが大きいはずだ。中日は近年、ルナ、クラーク、ナニータ、ビシエドといった来日1年目からハイレベルな結果を残せる打者を新規で獲得することに成功しており、外国人打者の補強に関して、精度の高いスカウティングを見せている。決して高すぎない年俸でそれを実現している点も評価すべきだろう。

がまんして使い続けることの難しさ

 さて、中日では2009年のブランコ以来となる最多本塁打のタイトルが見えてきたゲレーロだが、シーズン序盤は決して好成績とは言えず、4月終了時点ではOPS.599と低迷していた。100打席目に差し掛かるあたりから調子を上げ、200打席に到達する頃にはOPS.900に迫る活躍を見せたが、競争の激しいチームや即結果を求められる環境下であれば、本来の力を発揮する前にファームに落とされていたかもしれない。

 このように、外国人打者の起用にあたっては、多かれ少なかれ、ファーム行きを命じられるまでの“猶予”のようなものが存在する。もちろん、起用し始めてすぐに結果が出ればそれに越したことはないが、たとえ結果が出なくても、環境や対戦する投手に慣れるまでの時間を考慮し、ある程度はがまんして使い続けるものだ。ゲレーロの活躍も、そのがまんが報われた結果と言っていいだろう。

 一方で、結果の出ない打者をいつまでも使い続けることはチームにとってマイナスだ。実力が不透明な打者に打席機会を与えることはある種の賭けに近い“投資”であり、リスクとなる。どのチームも、見返りのない投資はできる限り避けたい。だからと言って、すぐに見切りをつけてしまっては打てるはずの打者も打てない。辛抱が必要である。そんなジレンマの中で、首脳陣も難しい判断を迫られているのだろう。チーム事情もさまざまだから、このあたりは何が正解だ、というのを言いづらい。

200打席立たないと、実力は測れない

 では、あくまで一般論として見た場合、なかなか結果が出ない選手に対して、どこまでがまんするのが適切なのだろうか。一概に言えない部分であることは承知の上で、過去の例を参考にしながら探っていきたい。

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