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コラム COLUMN

今季の中日vs広島をデータで検証 ~「燃えドラ!スタジアム」での特集~

新井 雄太

 10/1に名古屋のケーブルテレビ局「スターキャット」で放送された、ドラゴンズ応援番組『燃えドラ!スタジアム』に、データ解説役としてゲスト出演しました。


 番組内では「中日vs広島をデータで検証」というコーナーで、両軍の直接対決に関するデータを中心にさまざまなデータを紹介しました。今回は番組ではお届けしきれなかった情報も含めて補足的に紹介したいと思います。

広島にだけ大きく勝ち越し!

 中日は今季3年連続のBクラスがすでに確定と、厳しいシーズンを送ってきました。しかし、セ・リーグで唯一広島相手には非常にいい戦いをしています。広島からしてみたら大混戦のセ・リーグで下位チームにこれだけ負け越してしまったのは大きな誤算だったのではないかと思うほどです。

広島戦で無類の強さを発揮した投手は…

 チームとしてこれだけ勝ち越せた中で、特に大きな貢献をしたのが八木智哉投手です。昨季、オリックスを戦力外になり、トライアウトを経て今季から中日の一員となりました。広島以外の相手には1勝も挙げることができないほど、苦しい試合も多かったのですが、広島相手には抜群の成績を収めています。このような相性を考慮されたのか、シーズン中盤からは明らかに広島にだけ先発させるような起用も目立ちました。


 投球内容の細かなデータを見ても、広島相手への数字は際立ちます。今季のトータルではストレートを捉えられることが非常に多かったのですが、広島相手には被打率を1割近くも低く抑えています。

 もちろんストレートだけでなく、八木投手の決め球であるシンカーも他球団相手同様に、十分通用していたようです。

メジャー79勝のあの投手も怖くはなかった!

 投手陣だけでなく打撃陣も広島相手に奮闘しました。特に今季から広島に復帰した黒田博樹投手に対しては4度の対戦で一度も負けることなく、むしろ3度も勝利しました。他球団との対戦成績と比較しても、中日に対してだけ結果が出なかったことは明らかだと思います。


 特に黒田投手の代名詞であるツーシームを、中日打線が攻略していました。投球の軸でもある球種をこれだけ打てたことを考えると、相性の良さも頷ける部分があります。

 今回の分析は全体的にサンプル数が限られているため、どれだけ相性が良かったのかはなかなか断言できないところですが、チームの勝敗差には少なからず影響していたのではないかと思います。


 番組ではこれらさまざまなデータをご覧いただいたドラゴンズOB・鹿島忠さんにたっぷりと解説していただいて、見ごたえ十分の内容になっています。

 このほかにも、中日目線で1週間を振り返る「強竜の足あと」、ナゴヤドームに集ったファンに注目する「ヤンドラファンインタビュー」などさまざまなコーナーがあり、少し緩めの雰囲気でお送りする楽しい番組になっています。
 中日ファンの方は非常に楽しめる番組だと思いますので、ぜひご覧いただければと思います。

※文中、表中のデータは2015年10月1日終了時点