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コラム COLUMN

鎌ケ谷の“ドクターK” 高梨裕稔。いざ一軍のマウンドへ タイムリーdata vol.35

伊丹 雄斗

 今日5月3日に一軍公式戦初登板・初先発を迎える若手投手がいます。その選手の名は高梨裕稔、日本ハムに2013年ドラフト4位で入団した2年目右腕です。昨季は二軍で1勝8敗、今季はリーグトップの3勝を挙げているものの防御率は4点台と、特別に目立つ存在ではないように思えます。しかし今季の高梨は、ある指標で「ずばぬけた数字」を残していました。(※文章・表中の数字はすべて4月30日終了時点)

二軍での奪三振率は驚異の「14.76」

 高梨のずばぬけた指標、それは「奪三振率」です。ここまで25イニングを投げている高梨は、リーグ最多の41三振を奪いました。奪三振率14.76という数字は、単純な計算上では9イニングを投げた場合に、計27個のアウトの半数を三振で奪うことになります。また登板日別で見ても、5試合とも投球イニングと同数以上の奪三振を記録した高梨。常に三振を奪える投手、と表現しても差し支えないでしょう。

過去に、驚異的な奪三振率を記録した投手は?

 上の表は、1991年以降のイースタン・リーグで4月終了時点の奪三振率が高かった投手をまとめたものです。25年分の選手と比較しても、高梨の奪三振率は際立っています。

 のちにシーズン奪三振率のNPB記録を樹立する石井一久は、高卒2年目の93年4月終了時点で12.86という奪三振率を記録。5月からは一軍で主に中継ぎとして登板し、シーズン後半戦は先発の一角に加わりました。すると、8月にプロ初勝利を挙げるなどこの年に3勝をマーク。4月に見せた二軍での快投は、一軍の活躍につながっています。

 現ヤクルトの成瀬善久は、当時高卒3年目。2006年4月22日の日本ハム戦で9回2安打14奪三振の完封勝利を見せるなど、4月終了時点での奪三振率は12.46を記録。その後は一軍で5月にプロ初登板・初先発で初勝利をマークし、シーズン5勝を挙げました。

高梨の課題は?

 今日プロ初先発のマウンドに上がる高梨も、石井や成瀬に続きたいところですが、課題もあります。それは与四球の多さです。昨季は2イニングに1つ以上の割合でフォアボールを出していた高梨。与四球率を見ると、今季は改善傾向にあるもののリーグ規定投球回到達者ではワースト2位です。「多くの三振を奪える」という大きな魅力を持つ一方で、まだまだクリアすべき課題があることも事実でしょう。

 昨季は、日本ハムの13年ドラフトルーキーでは唯一の一軍出場なしに終わった高梨。千葉県出身の高梨は、二軍の本拠地・鎌ケ谷で汗を流してきました。偶然か必然か、QVCマリンで迎えるデビュー戦。どのようなピッチングを見せてくれるのか楽しみです。