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コラム COLUMN

“世界を変えた男”を生んだ男 タイムリーdata vol.32

新家 孝麿

 突然ですが4月15日の今日、皆さんは何の日かご存じですか?

 1947年にデビューした初の黒人メジャーリーガーであるジャッキー・ロビンソンをたたえて、メジャーでは希望する選手全員が背番号42のユニホームでプレーする、いわゆるジャッキー・ロビンソン・デーです(現地時間15日)。映画にもなったのでご存じの方は多いかと思いますが、そのジャッキー・ロビンソンを獲得した人物についてはあまり知られていません。当時、ゼネラルマネジャー(以下GMで表記)であったブランチ・リッキー氏です。彼がいなければ、世界各地からあらゆる人が交わる、現在のメジャーリーグは誕生しなかったかもしれません。

 さて、そのブランチ・リッキーをはじめメジャーでは当時から存在したGMですが、NPBでは近年になって耳にすることが多くなりました。どのような仕事かを簡単に説明しますと、チームを編成する上でのトップであり、チーム全体の構想を決定する役職のことです。NPBで初めて採用されたのは95年のロッテで、広岡達郎氏が就任しました。2015年の現在では、セ・パ合わせて6球団でこのGM制度が採用されています。今回はこのGMを中心に、各チームを分析していきたいと思います。(データは全て4月14日終了時点)

大型補強を続けるソフトバンク


 チームを編成する上で重要になるのが補強ですが、近年特に力を入れている球団は間違いなくソフトバンクでしょう。王貞治氏が監督を辞めて、GM業に専念した09年以降の加入選手を見ても、その数に驚かされます。ここまでの補強はやりすぎという声も聞こえてきそうですが、最近6年間で3度のリーグ優勝。そして2度の日本一に輝いています。戦力にならなかった選手も少なくありませんが、球団としてこれらの補強戦略は一定の成功を収めていると言えそうです。

 今季も松坂大輔バンデンハークをチームに加えました。両選手ともにここまで一軍出場はないですが、近年の補強によりチーム力は格段に上がっており、首脳陣にも焦りは見当たりません。

グリエルを切った高田GM

 DeNAが2週間ほど前の4月2日に、グリエルとの契約を破棄したのは記憶に新しいと思います。高田GMのこの思い切った決断に対して賛否両論あると思いますが、チームに対してはどのくらい影響が出たのでしょうか。

 グリエルの行動の是非はともかく、その実力は誰もが認めるところ。今季、本気で優勝を目指していたチームが、グリエルを中軸に据えようと考えていたことは想像に難しくありません。昨季グリエルが主に守っていた二塁、三塁には今季、石川雄洋バルディリスがそれぞれ座っていますが、ともに開幕から絶好調。ポジション別のOPSでも昨季を上回る数字をたたきだしています。もちろん長いシーズンを戦う上で、2人の調子がこのまま維持するとは言い切れませんが、今のところグリエルを切った影響は出ていないといえるでしょう。団結力を大事にするチームにあって、その部分を大切にしたGMの手腕は成功だったのかもしれません。

ケガの功名。実現された世代交代

 最後に中日を見ていきます。今季の中日を下位に予想にする人は多かったかもしれません。山本昌岩瀬仁紀といった選手の記録が注目される一方で、若手の台頭がなかなか見えなかったからです。14年シーズンから就任した落合GMですが、世代交代を積極的に行う気配はありませんでした。監督として素晴らしい実績を残した落合氏ですが、GMとしての能力を疑う人は少なくなかったはずです。

 しかしながらペナントが始まると、その予想は覆されました。開幕3連戦こそ勝てませんでしたが、そこから驚異の7連勝。現在セ・リーグの首位に立ち、リーグを盛り上げています。さらに森野将彦のケガによりチャンスを得たプロ9年目の福田永将が、ここまでチームトップの3本塁打を記録。ソフトバンクの育成から加わった亀澤恭平とともに、課題であった世代交代も実現させました。昨季までは、世代交代と優勝争いのどちらのビジョンも見えづらかった中日ですが、今季同時に達成できていることは驚きの一言。落合GMは予想通りなのか、それとも偶然なのか。今後の中日の動向から目が離せないでしょう。