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コラム COLUMN

森、小林らに代表される、若き捕手たちの胎動。 タイムリーdata vol.27 

小林 展久

 プロ野球で捕手といえば、ベテランをイメージする方が多いのではないでしょうか。捕手は扇の要とも呼ばれるように、投手をいかにリードするかという配球や、塁上の走者への対応、そして野手への守備位置の指示など、経験とリーダーシップが求められるポジションです。40代ながら今季も開幕一軍スタートとなった監督兼選手の中日・谷繁元信や、コーチ兼選手の日本ハム・中嶋聡などが代表例といえるでしょう。


 しかし今年の開幕戦では、高卒3年目のロッテ・田村龍弘を筆頭に、12人中10人が20代。捕手の開幕スタメンの平均年齢は、大幅に若返りました。ここ5年で見ても平均年齢は30代前後で推移していただけに、今年は近年で見ても“異常”な若返りといえるかもしれません。今回はこの若き捕手たちの長所について紹介していきます。

阿部の一塁コンバートがもたらした巨人の正捕手争い


 2015年から巨人・阿部慎之助が一塁手に転向しました。巨人を、そして球界を代表する捕手として長年チームを支えた阿部。その最大の武器はなんといっても打力です。捕手には守備面を優先するチームが多く、過去10年の守備位置別のOPSを見ても、捕手は野手の中では最も低い数値となっています。そんな中で、阿部は他の捕手と比べて抜きんでた成績を残してきました。しかし今回のコンバートによって、巨人が強みとしていた「捕手の攻撃力」は失われることになります。


 そんな阿部の後継者として、今季の開幕戦でマスクをかぶったのは、阿部とはタイプの異なる小林誠司でした。小林は強肩が売りの選手で、入団1年目の昨季は盗塁阻止率.417と評判通りの送球能力を披露しました。

 さらにいかに走られなかったかという点でも、小林は傑出していました。マスクをかぶった312イニングで、盗塁を仕掛けられたのは12回。26.0イニングに1回というペースでした。これは他の捕手と比較しても明らかに少ない数となっています。盗塁の企図数、盗塁阻止率は投手のクイックモーションやけん制のうまさなどにも影響されますが、この26イニングに1回しか盗塁を企図されなかったというデータは特筆すべき点でしょう。1年目で情報が少なかったことに加え、「強肩」という触れ込みで入団した経緯もありますが、いかに他球団の走者をくぎ付けにしていたかが分かります。FAで入団したベテラン・相川亮二とのポジション争いは、完全に決着したわけではありませんが、この盗塁抑止力こそを武器に不動の地位を築きたいところです。

開花した打力型の捕手

 小林が守備で存在感を放った一方、昨季は打撃でアピールした捕手も台頭しました。西武・森友哉、広島・會澤翼などがそうです。森は昨季高卒1年目ながら、代打での3本を含む6本塁打、得点圏打率.412など、優れた打撃センスを見せました。今季の開幕戦ではDHで出場。西武では、プロ10年目と経験を積んだ炭谷銀仁朗が不動の正捕手として君臨していますが、そのポジションは決して安泰といえないかもしれません。さらに広島・會澤、ヤクルト・中村悠平、日本ハム・近藤健介も、14年は前年より大幅に打撃成績を向上させました。いずれも、捕手の打力水準を大きく引き上げる可能性を秘めた打者。今後は守備力とともに、その打棒の成長にも期待がかかります。

 捕手は他のポジションに比べ、多忙なポジション。年数を重ね、経験を積んだベテランに比べ、若手は粗が目立つ場面も多々見られるかもしれません。しかし、その若さには無限の可能性があります。そんな意味でも15年は、将来の球界を背負って立つ捕手の誕生を予感させるのに十分な幕開けとなりました。